ドクターの質

日本

姉と久しぶりに電話で話した。
日本とトロントの時差は13時間(夏時間)なので、ほぼ正反対。
いつもよりも30分早く起きてスタンバった。
せめて夏ぐらいは早起きして
日が長い恩恵にあずかりたいと思うのだが、
中々どうして早起きができない。
early bird (早起きの人)でないなら
night owl (夜型の人)なのかというとそうでもない。
何か損してないか? という気になってしまう。

それはさておき、
このところ父の健康問題が色々浮上しており、
耳が遠くなっていることもあって、
病院通いは姉が付き添ってくれていた。
しかしその姉が風邪でダウン。1か月ぶりの連絡だ。
父は元々腰が悪く、脊柱管狭窄症を患っている。
最近は足のしびれもひどくもなり、
近くの整形外科に通い痛み止めをもらっていた。
前回腰のMRIを取ってから5年が経過しているため、
MRIをまた取って欲しいと姉が訴えても、
「いや、これで十分分かりますから」と先生は耳を貸そうとせず
痛み止めを出すだけだったらしい。
そしてここへきてやっと紹介状を出してくれ、
今日MRIを取りに行ってきたと。(MRIを所持する系列の病院へ)
その結果は速攻で担当の整形外科医に電送され
2つの病院をはしごしたので大変ではあったが
その日の内に結果報告を聞くことができたという。(この素早さよ!)

MRIの結果を見た先生は、
「こりゃ痛いはずだわ。逆にこれでよく歩けてたね」とほざいたらしい。
「これで(5年前のMRI)十分分かります」と言っていたのは
どこのどいつだ???
医師は、患者が診察室に入ってきたところから診察をしていると言われる。
患者の表情や歩き方、姿勢などからも情報を得ていると。
父が自分の足で歩いて診察室に入ってきていることが、
先生の判断を鈍らせてしまったと言えなくもない。
しかし、脊柱管狭窄症が年齢とともに進行していくことを
知っているハズの医師が、患者の主張を無視し、
痛み止めの処方だけで済ませてしまうのはどうなのだろう?

父は過去にいくつもの整形外科を試している。
この先生に初めて出会った時
「この先生は信頼できそう」と感じ、通院を始めていた。
それが次第に患者が溢れるようになり、予約制であるにもかかわらず、
予約時間に行ってもかなり待たされるようになった。
散々待った揚げ句に診察は1分で終了。
患者の症状に親身になって耳を傾ける姿勢はいつの間にか消え去り、
目の前の患者数を、たださばくだけの流れ作業になってしまっている。

専門医に直接会えて、基本的な検査もすぐにできる日本。
そんな素晴らしいシステムがある日本の医療はすごいと思う。
ただ、“いい先生“ に出会えるかどうかは、
日本といえども難しい時代になってしまったのかな…と思う出来事だった

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