プロテイン

カナダ/カナダ人

今日は気持ちのいい天気だった。
やっと散歩する気分になれる気温になってきたが、
明日から天気が崩れるらしいので
慌てて今年初の散歩に出かけた。
お日様が出ていると本当に気分が上がる。
喜んで飛び出したのはいいが、
大事なことを忘れていた。

春は、小さな虫がわぁぁぁぁあと群がって飛び回る季節。
湖がそばにあるからなのか、その数は尋常じゃない。
正体はMayflyと言うらしい。
私は8割方、口呼吸(慢性鼻炎で仕方なく)なので、
これが本当にうっとうしい。

ベースボールキャップにサングラスは必須アイテム。
これで何とか目に飛び込んでくる輩はある程度しのげるものの、
口は完全に無防備だ。
鼻からの酸素補給が足りてないので、
普通の人よりも大きく口を開けなくてはならない。
しかも私の吸引力が強すぎるのか、
suicide attack を仕掛けてくる命知らずは後を絶たない。

「わ”ぁぁあ、食べてもうた!」とむせていても
「ははは、プロテイン、プロテイン」と
カナディアンには相手にされない。

しかし彼らの「プロテイン」思考は
こんなカワイイものじゃない。
去年の夏、パティオでランチをしていた時のこと。
私の前に座った友人(男性)が、
ビネガーをフレンチフライに軽く振った。
逆さになって振られた小瓶がテーブルに戻された時、
何やら黒く小さいものがパラパラと落ちていくのが見えた。
黒コショウのような何かが…

ビネガーってそんなもん入ってるっけ?と思いながら
小瓶を持ち上げてよく見てみると、
それはコショウではなく小さな虫。
溺れているのは、おそらくあのMayflyたちだ。

「え”、これ虫・・・」と控えめに叫ぶと、
彼は「Oh, F〇〇K!」と第一声は声を荒げたが、
「もう、かけちゃったよ。まぁ、プロテインだな」と
あっけなく終了。
店員さんに知らせる素振りもない。
彼がいいなら、それはそれで別に構わないが、
さすがに店員には速攻知らせて
そのビネガーを抹殺してもらわねば!

店員がテーブルに回ってきたので、
問題のビネガーを渡すと、
驚くこともなく、「あら、ホント」と小さくつぶやいただけ。
日本なら大・大・大問題では???

そのMayflyビネガーは回収されはしたが、
あのあと、きちんと処理されたのだろうか?
そのまま放置されていたとしても、もう驚かない。
この国ではプロテインなのだから。

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