きっとみんなそうだと思うが、
私は見知らぬ番号からの電話は基本的に取らない。
ただのセールスか、間違い電話と相場が決まっている。
そもそも国番号が違ったら完全にスルーだし、
市外局番が違う場合もほぼ取らない。
私が電話番号を交換している人の数は知れている上、
新たに知り合うという機会もそんなにないので、
知らない番号から電話がかかってくること自体が
無きに等しい。
つまりは、たとえ電話が鳴っても取るに値しないというわけだ。
昨日、たまたま携帯をいじっているときに、
スクリーン上部に電話番号が現れた。
サイレントモードにしてあったので無音だが、
明かに着信しているサインだ。
市外局番は見慣れない番号なのだが
同時に出ている発信者の名前は、完全に見知らぬ人ではなかった。
発信者の正体は2か月前に出席した結婚式の主役、“新郎”だった。
「なぜ私に?」という疑問が頭をよぎる。
その新郎の父親と友人関係にあるのだが
私は、”新郎”の彼とは面と向かって話したことがほとんどない。
彼がもし電話をかけるとしたら、うちの旦那の方で
絶対に私ではないと断言できる。
数秒間に色んな???が脳内を駆け巡り、
電話を取るか取らないか躊躇した。
しかし2、3回のコールで切れてしまったので、
”やっぱりただの pocket call (誤発信)かな?” と思い直す。
いやいや待てよ。そもそも何で私の番号を持っている?
すると彼はすぐさまテキストを送ってきた。
「○○ (うちの旦那)にプレゼントを持ってきたんだけど
今日都合いい時間はある?」
ようやく、私に電話してきたわけが理解できた。
明日は旦那の誕生日なのだ。
普段なら旦那に声をかけて対応を丸投げするところだが、
バースデーのサプライズ云々となれば、
ここは私が対応すべきなのだろう。
彼にテキストを返すと、既にうちの店の前にいると言う。
こっそりと外へ出て彼に会った。
ところが、淡々とプレゼントの小さな箱を渡されただけで
Surprise!! という雰囲気は全くない。
「うちの旦那、呼ぼうか?」と聞くと、
「いるの? ならもちろん」と彼は答える。
旦那に出てきてもらい、プレゼントを手渡したのだが、
そこで事のいきさつがすべて明らかになる。
そのプレゼントは彼からのものではなく、
なんと彼の義理の父親からのものだった。
もちろん、どちらも旦那の誕生日など知る由もなく、
誕生日プレゼントでも何でもない。
たまたまトロントのダウンタウンへ行く用事がある娘婿が、
義父にデリバリーを頼まれただけのことだったらしい。
私に電話をしてきたのは、
これまたサプライズを遂行するためでも何でもなく
店の前に来てみたら店が閉まっていたので、
ただ単に旦那が不在だと思っただけのようだ。
つまりは私の勝手な早とちりだったわけだ。
(なんともまぎらわしい!とは心の声…)
しかしまあ、不思議なプレゼントだ。
絶好のタイミングだったというのもあるが、
まさか友人の息子さんの義父からプレゼントが届くとは。
結婚式で初めて顔をあわせ、ちょっと話をしただけの間柄だ。
そんな関係の人からプレゼントをもらうなんて聞いたことがない。
これが、誰でもウェルカムという精神で
人々を惹きつける両家の人たち (私たちとは赤の他人) が生み出す
人と人との繋がりなのかもしれない。
ちなみに届いたのは40本のペパロニスティック。
うちの旦那がどんだけペパロニ好きに見えたのだろうか?
そして今日は、彼の叔母 (先月訪問したアルバータ州に住む)から
どでかいマヨネーズが届いた。
一体何をアピールしてんのよ!!
マヨネーズよりもっとマシなものがあるだろうに…
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