靴を脱ぐ場所

文化の違い

旦那は自営業を営んでいる。
お店の後ろが住居というなんとも便利な通勤環境。
出勤時は「玄関」で靴を履き、お店へ向かう。
日本のよう明確な「玄関」はないが、
常識で考えれば「ドアの外」が靴を脱ぎ履きする場所だろう。

「妻は日本人だから、ここで靴を脱がなきゃダメなんだ」と
来客があるたびに彼は言う。
「日本人だから」というのは余計だが、
靴を脱いでくれるならどうでもいい。
「ノープロブレム!」そう言ってみんな快く従ってくれる。
最初だけは…

うちの住居の後ろには、小さいながらも庭がある。
当然、庭に出る時は外履きを履く。
しかし誰もそこで「何か履かなければ」という考えには至らない。
女性だろうが男性だろうが、その思考に性別は関係ない。
頑張って靴を履いてくれるとしても、履く場所の認識が甘い。
庭へ続くドアの前で履きだす ←これまだ室内。
数歩(1歩どころじゃない)歩いてから履き始める ←これもう屋外。

部屋へ戻るときも同じだ。
何を思ったか、庭の真ん中で靴を脱ぎ裸足で歩いてくるか、
部屋に数歩入ってから靴を脱ぐ。
残念ながらどっちも不正解だ。

ある時、旦那の高校時代の友人が遊びにきて2泊することになった。
2日目の昼間、友人が一人で散歩に出かけて帰ってきた時だ。
お店のドアを開けて入ってくるなり、そこで靴を脱ぎ始めた。
これ、すんごいフライング!! 

お店は不特定多数の人が出入りする場所で、完全なる屋外。
「靴を脱ぐ」意識が高いことは認めるが、
そこで脱ぐという発想は、まったくもって意味不明。
彼は靴を片手にスタスタと裸足でお店を通り抜け、
後ろの住居へと消えていった。

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