トロントはかなり秋が深まってきた。
気の早い木々は既に黄色い葉を散らし始めている。
日中、陽のあたる時間は暖かくなっても
朝晩の気温は一桁だ。
そして毎年この時期、うちの部屋は極寒になる。
アパート全体を一つの暖房機で温めるシステムなので、
そのスイッチが入らない限り、
セントラルヒーティングは稼働しない…
しばらくは気温の様子見が続くもようで、
その間は厚着をして凌がねばならなそうだ。
秋といえば、食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋…
暑すぎず、寒すぎず、過ごしやすい気候がそうさせるのか、
色々と楽しめる秋は好きな人も多いに違いない。
「芸術の秋」でふと思い出すのがミュージックコンサートだ。
それもシンフォニーオーケストラ。
7、8年前に音楽が好きな友人に
オーケストラのコンサートに誘われたことがある。
オーケストラというと、どうも敷居が高く、
私には気軽に行けるイメージがない。
ところが誘われたコンサートは
映画と組み合わせたもので気軽に行けるという。
会場のスクリーンにはオリジナルの映画が映し出され
音楽の部分だけ、生のオーケストラ演奏が流れるというものだ。
私が行ったのは
「レミーのおいしいレストラン(Ratatouille)」だった。
スクリーンに映し出されるコミカルな映画を楽しみながら、
オーケストラの生演奏も目の前で見ることができる。
何とも贅沢なコンサートだ。
もちろん、小さな子ども連れのファミリーがたくさん来ていた。
子どもの頃からオーケストラを気軽に楽しめる環境が
こんなにも身近にあるなんてすばらしすぎる!と
思ったのを覚えている。
こういったコンサートが
日本にも昔からあるのかはよく知らない。
私が田舎者で親も芸術に疎い家庭だったから
知らなかっただけなのもしれない…
(ググってみると、最近ではシネマ・オーケストラといって
いろいろ開催されているようだ)
ただ少なくとも、
こういった環境がごくごく身近にあり、
家族でオーケストラのコンサートを楽しんでいる光景に
羨ましさを感じるとともに
実にすてきだなと思った出来事だ。
映画好きな人も、音楽好きな人も
大人だけでも、子ども連れでも
ぜひお勧めしたいミュージックコンサートの1つだ。
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