北米に帰ってきたと感じる瞬間。
それは、空港のトイレに入った時かもしれない。
完全密閉型の日本と違い
ドアの下が開いており、
用を足している人の足元が見える。
このなんとも頼りなげなトイレを目にすると、
“あぁ、日本じゃないんだ”と実感する。
今回の帰省には往復とも
ユナイテッド航空を利用したのだが、
帰りの便の客室乗務員は
メンズ比率がめちゃ高かった。
ほぼほぼ男性。
搭乗の際、パイロットか?と見まがうような
ビシッとしたユニフォームを着た
シルバーヘアの紳士に陽気に出迎えられ、
ちょっとしたイラつきが和らいだ。(単純…)
最近は、搭乗券に印刷された
グループナンバー順に搭乗する。
私は決まって最後のグループだ。
しかも、ランダムの
セキュリティー検査に当たり🎯
足止めを食らった。(これがイラっ!の原因)
靴を脱がされ、カバンを開けられ、
手のひらやらジーンズのポケットやらを
チェックされた。
そのおかげで搭乗したのはビリッケツ。
席は、4列シートの通路側を取っていて、
運良く真ん中の2つは空席。
しかも前後の席も空席が目立つ中、
頭上のコンパートメントはすべて満杯。
みんな手荷物多すぎだろ!!!!!
どう見ても規格外というキャリーケースに
パンパンのバックパック。
更にはショルダーバッグに
お土産の馬鹿でかい袋。
そして冬物のコート…
正直、床に荷物を直置きしたくないタチなのだが、
ビリッケツの私に選択肢はない…
渋々足元にバックパックをおくことに。
客室乗務員も私を見るなり、
”全部フルだから”と冷たい一言。
機内持ち込み手荷物の量を
もっと厳しくしてくれないか?と思う。
カナダへ帰る時は、
日本行よりも1時間ほど飛行時間が縮まる。
それでも12時間。
行きに苦しんだ機内食のにおいに
気分を害されることもなく、
(それでも、機内食はほとんど手をつけなかった)
隣に人がいないことで
わずかながらに自由が利くシートのおかげもあり、
行きよりも楽に乗り切れた。
今回、男性が多かった客室乗務員。
飛行の前半で眠りに落ちかけた時、
暗闇の中を、ぬぼーっとした風貌の男性が
何かを白いもの持って歩く姿を見かけた。
てっきりトイレに行く乗客だと思っていたのだが
その人が客室乗務員の1人だったことに
ちょっぴり驚いた。
持っていた白いものとは、
ゴミ回収のビニール袋。
カッコいいユニフォームを身にまとい、
ちょっと小奇麗な印象を受ける客室乗務員。
狭い通路を難なく闊歩しながら、
左右にテキパキと声をかけて回る。
しかし彼は、(失礼ながら)
本当にぬぼーっと (髪もぼさっと…)
しかも一言も発せず
白い袋を持って
のそりのそりと通路を通り過ぎていく。
(ひょとして勤務時間外か?)
客室乗務員に勝手に持っていた固定概念が
見事に覆されてしまった。
何はともあれ、トロントに無事到着。
とにかく体を伸ばしてゆっくり眠りたい…