返品天国

カナダ/カナダ人

カナダは比較的何でも返品できる。
もちろんレシート持参が基本だが、
レシートなしでも意外と受け付けてもらえることに驚く。
本当に、「言ったもん勝ち」の世界だ。
押しの強さに憧れる…

返品・返金が不可の場合は、支払いの時に
「ファイナルセール」だと念を押される。
それが無ければ、基本的に出来るということだろう。

セールの時期になると試着室前に長~い列ができる。
その行列にウンザリしたことがある人も多いのではないだろうか。
しかし、ここでビックリするのは、その時の店員の対応だ。

「とりあえず両方購入して、試着は家でしたら?
返品できるし、その方がずっと早いわよ」

確かに!一瞬拍手してしまいそうになったが、
そんなことを店員が勧めていいのかちょっと心配になる。

昔、1回ぽっきりのパーティーのための衣装を買い、
値札を取らずに着用してパーティ―に出席し、
その後しれ~っと返品すると豪語していた人がいた。
1回着用してしまったものは (試着以外で)
さすがに返品できないはずだが、
きっとそれも押しの一手で解決してしまうのだろう。

家族間で交わすクリスマスプレゼントには
大抵レシートが一緒についてくる。
サイズ違いを気にしてというレベルではなく、
「気に入らなければ自分の好きなものと交換してちょーだい」と
もはや商品券状態。
それなら最初から商品券でよくないか?

何はともあれ、返品が利くのはありがたい。
ただ返品前提の場合、パッケージの開封にすごく気を遣うのは、
私が日本人だからなのだろうか?
うちの旦那の豪快さにはハラハラする。
自分でも返品の可能性を感じながら、とりあえず購入してきたものを
修復不可能なほど無残にぶち破り、
案の定、品物はサイズが合わず使い物にならないことが結構ある。

この原形をとどめていないパッケージに入れて返すなんて、
心が痛む。ひどい時にはレシートすらないことも。
それでも返品を成功させてくるのは、
旦那がすごいのかお店がすごいのか…

こうして返品された品物は、中古として再販されたりすることもあるが、
その多くはゴミになると聞く。
返品天国だと浮かれてはいられない…

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