先日2日にわたって、
旦那の探し物騒ぎに付き合わされた。
お客さんから預かったはずのものがないという。
これは一大事!と
わたしも真剣に捜索に加わった。
血眼になって探している時は
大抵見つからないもの。
旦那もその点は心得ているのか、
一旦自分で可能性のあるところは探したあと
さらに30分ほど間をおいてから
2度目の捜索に私に声をかけてきたらしい。
通常預かったものを置く場所を重点的に見返す。
一つ一つものを動かし、
重なっていないか、脇に滑り落ちていないかを
慎重に確認する。
そこが終わると
普通なら置かないはずの場所、
棚の下の隙間、
ありとあらゆるところをひっくり返す。
見つかる気配はない。
当のお客さんと来店が重なったお客さんへ
電話をかける旦那。
もしかしたらそちらに紛れていないかの確認だ。
そんなことはあり得ないと
旦那もわかってはいるのだが念のためだろう。
案の定、紛れてはいなかった。
接客した時の様子を
反芻しながら、
旦那が80%の確信で出した答えは、
「自分は受け取っていない」だった。
ご夫婦で来店したのだが、
ふたりの間で意見が食い違い、
何だかんだと言い合いが続いていたらしい。
最終的に広げていたものを
奥さんがバッグに戻していた光景を覚えているという。
その時に、肝心のものもきっとしまってしまったに違いない。
ただ、100%の確信がない。
相手に聞けば済むことではあるが、
「預かり物を無くした」となっては
信用にキズがつく。
簡単には確認の電話をかけられない。
結論は一晩寝かせ、
翌日、念のための再捜索に再び駆り出された。
昨日ひっくり返した場所をまたひっくり返す。
新しい目であちこち探したが、何も出てこなかった。
腹をくくって電話をかける旦那。
出たのは旦那の方で、奥さんは今いないという。
帰ってくる時間を聞き
夜にまたかけるという流れになりかかった時、
相手から要件を聞かれたらしく、
いいにくそうに断片を話し始めると、
なんと…
「それ、うちにあるよ」という返答がきたらしい。
なんだそれ。
2人がかりで2日に渡って
店中をひっくり返した時間は何だったのか?
信用を傷つけまいと、必死になった私たち。
間違って持って帰ったなら、
連絡してくれや。
それがなかったら、作れんのよ。
お金を一切もらっていなければ、
他の店に行ったのかもとか、
気が変わってお金を使うのやめたのかもなんて
考えることもできたのだが、
前金をもらっていただけに
うちにオーダーしてくれたことは間違いなかった。
それだけに、自分が無くしてしまったのではと
旦那も相当落ち着かなかったに違いない。
この呑気さというか、
適当さというか、
相変わらずこの国の人たちってすごいなと
変なところで感心してしまった。
探し物
文化の違い

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