カナダ人の会話の輪の中にいて
いつも感心させられるのは、
そのトピックの幅広さ。
毎週バレーボールをした後は、
パブで一杯というのが定番だ。
参加者はほぼ固定しており、
7,8人というところだ。
そこにたまに顔を出す人が他に1人、2人いる。
スポーツ、車、音楽、エンタメ、旅行…
本当に話題は多岐にわたる。
どこへ話が流れていくかは神のみぞ知る。
最新の話題に限らず、
80年代や90年代の懐かしい話題で盛り上がることもある。
驚かされるのは
どんなトピックに傾いても少しも動じないどころか、
むしろ博識すぎるところだ。
どっからそんな情報仕入れてきた?というような
裏情報を持っていたり、
なんでそんな細かいことまで覚えてんの?というくらい
名前や地名、年代なんかがスラスラ出てきたり。
みんな、いい歳したオッサンなのに記憶力が半端ない。
もちろんそれぞれ得意分野があり、
そこがとことん強いのは理解できるのだが、
往々にして、全領域をカバーできる人が多い印象だ。
そしてやはり一番感心させられるのは政治トピック。
昨日のクライマックスはTariff問題だった。
お隣の国の動向にはかなりアンテナを張り巡らしている。
”〇〇%の関税が□□にかけられた”という
表面的な情報を知っているのは当たり前で、
その先の、それによってカナダの経済がどう影響を受け、
さらには自分たちの生活にどう影響するかまで、
しっかりと理解をしている。
そこからディスカッションはエンドレスで続く。
自国の政治家の外交政策に対する意見や
隣国のトップの”〇かさかげん”をつつくことはお約束。
皆それぞれが、毎日ニュースに目を通し(耳を傾け)
世界の最新の経済情報を把握しているだけでなく、
それに対して自分の意見を明確に持っていることが
とにかくすごいと思う。
時には仲間どうして意見が割れることもあるが、
そんなことを気にする人はいない。
他人がどう思おうと、「自分の考えはこうだ」と
自信をもって発言している姿が
私の目には時にまぶしく映る。
そしてディスカッションがヒートアップしかけても、
それをうまくなだめられる人が必ずいるのも頼もしい。
意見を通すことはかなりハードルが高いが、
皆の話についていけるように
せめて時事問題には敏感になっておきたい。
アンテナ

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