チップと言えば、
悲しいかな、カナダはまだまだチップが必要な国のひとつだ。
そのため外食時は必ずチップを払うことになるのだが、
いつも腑に落ちないのは、カード決済のマシンに頼ると
飲食代+消費税の合計額にチップが可算されること。
いやいや、計算違くない?
純粋に飲食代に対して計算してほしいわ…
チャッチャと数字をはじき出せれば
自分が払いたい金額を直に打ち込むこともできる。
しかし早くマシンを返せと言わんばかりに横に立たれると、
算数が苦手の私の脳は簡単にフリーズする。
こうしてマシンに誘導されるまま
要求どおりのチップを献上していくのだ。
現金でも、まれに災難が降りかかる。
先日、恐るべき新人類(死語?)のサーバーに出会った。
行きつけのパブで食事を終え、現金で支払おうとすると、
「いくらおつりが欲しいの?」と聞き返された。
はいはい、確かに。
お札を渡して「釣りはいらないよ」とか
「10ドルだけバックして」なんてスマートな支払い方もある。
でもそれは、あくまでも支払う側が言うセリフ。
よほどの常連で、冗談を言い合える間柄なら
あり得る会話かもしれないが、
受け取る側は黙っておつりを持ってくるのが常識だ。
確認のために尋ねるとしたら「おつりは必要?」だろう。
不意打ちをくらって私たちが即答できずにいると、
彼女は面倒くさそうにおつりを取りに行き戻ってきた。
そしておつりをテーブルに置くと、
そのまま両手を出して突っ立っている。
何なに、その手??
もしかしてチップを要求してます???
おつりを置いたら静かに立ち去るのがクールな接客ってもんだ。
(少なくとも私はそう教わった)
お客様にプレッシャーを与えないために。
仕方なく、おねだりの手にいくらかの小銭を置いてやると(犬か?)
そのお金を握りしめ彼女はサッといなくなった。
レストランの中で、初めてお金をねだられた瞬間だ。
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