カナダ人はDIYが大好きだ。
一通りの工具は、大抵誰でも持っている。
私の父の小さな工具入れの中身と比べると、
その品揃えは各段に違う。
居候を始めた時に彼が住んでいたアパートも、
内装はほとんど自分でやったと聞いた。
キッチンの棚やらなんやら小さなものから
バスルームのような大掛かりなものまで。
その間のハンモックでの生活も“いとおかし”なのだとか。
そして上には上がいる。そのアパートの管理人は、
土砂で埋もれていたベースメントを1人で掘り起こし、
自分の居住空間に見事作り変えたらしい…
引越し先でも、旦那のDIY愛が炸裂した。
引越しの際に日本に帰省中だった私は、
帰国して初めてその家(アパート)に足を踏み入れた。
キッチンの作り付けの棚には扉が一つもついていない。
引き出しもない。
各クローゼットやトイレの扉にはノブがない。
ベースメントに降りる階段は色がない。
ないものだらけだ。
帰国早々、階段と自前で作ったという
テレビ台を兼ねる大きな木の枠?を
「ペイントする」という仕事を授かった。
棚の扉や引き出しの制作は進行中で、完成時期は未定。
ドアノブは購入済みだが、取り付けは保留のまま。
完成した状態で生活が始まるのではなく、
生活しながら完成させていくのが基本だ。
幸いにもベッドの枠は完成しており(これも自前かい!)
ハンモックでの睡眠は免れた。
これが生業なわけではなく、
あくまでも日曜大工なのだから、
すべてが完成する日はいつになったらやってくるのか…
DIY好きのカナダ人との暮らしは忍耐が必要である。
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