言葉って面白い。
「うまいこと言うなぁ」と思わせてくれる表現は、
どの言語にもあるだろう。
この、「Doctors’ handwriting」も (お医者さんには失礼だが)
初めて聞いた時に、私にとってその部類にヒットした。
(字が汚くて読めない時によく使われる表現)
あの何やらカルテに書き込んでいる謎の文字が
頭にパッと浮かんだからだ。
専門用語を外国語で書きとめたりもしているのだから、
当然と言えば当然だが、
そのミミズが這ったようにしか見えないお医者さんの文字が、
私の中で「汚くて読めない字」にピッタリとはまった。
カナダ人の書く字は大抵汚い。
カナダ人というより、アルファベットを使う人たち皆に共通して言える。
性別はあまり関係ない…
稀に、パッと見できれいに揃っているなと感じる字は、
筆記体で達筆すぎて、慣れていない私にはこれまた読みづらい。
その中間の、誰にでも読みやすい文字を書ける人はいないんかい?
もちろん、日本人だって、字の上手い・下手はある。
ただ、自分のメモ書きは別にして、人に見せる前提のものは
平均して”読める”文字を書いている/書く努力をする気がする。
例えば書類の記入や手紙などだ。
こっちの人は、お役所へ出す書類とかでも本当に酷い。
自分のメモ書きと少しも変わらない。
書く方も書く方だが、受け取る側もそれを解読できるのがある意味スゴイ。
うちの旦那もビックリするほどの暗号を書く。
アルファベットも読めないが、数字もひどい。
0だが6だか8だか、3だが5だか、もう解読不能。
仕事上、注文を受けた際のインボイスを手書きする。
お客様の名前は、もはや旦那の造語!?状態。
(100歩譲って、移民の国なので名字は特に難しく仕方ない…)
まあ、後日手紙を出すわけでもないので、
電話や対面で名前を呼べればいいレベルだ。
本人が「音」で書きとめていてもさほど問題はない。
しかし問題なのは、電話番号だ。
後日必ず電話、もしくはテキストを送る必要があり、
これが読み取れないと一切連絡が取れない。
そんな時の対処法は2つ。
ファーストステップは、自分で解読した番号にとりあえずかける。
間違い電話と分かると、相手が望んでいるかどうかは関係なく、
とことん陽気に間違った理由を説明して切る。
セカンドステップは、私に助けを求める。
私がすべてデータ化しているのをいいことに
今日もデータの検索を依頼してきた。
リピーターのお客さんらしく、去年か一昨年にも来てるらしい。
手にしているインボイスの名前は名字なしの Luisさん。
2023年、2022年のどちらもヒットしない。
「スペルが違うんじゃないの?」と聞いてみる。
同一人物でも、その日の気分でスペルが変わるのはいつものこと。
「じゃ、Louisはどう?」
すると2022年で1人ヒットした。
名字付き。電話番号は似ても似つかない番号にもかかわらず、
どこから自信が湧いてくるのか知らないが
「おおぉ!この人だ。間違いない!」と確信して
番号をメモり店へと消えていく。
番号が違い過ぎて信じられない私は、その後も2023年で検索をかける。
ここでも1人ヒット。
名字なしのルイスさんで、電話番号は1つを除いてそっくり同じ。
こっちが本物やん!
字の汚さだけじゃなく、
このテキトーさと、せっかちさにも毎回ビックリさせられる…
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