英語には “agree to disagree” と言う言葉がある。
意見の違いを認め合うという意味で
小さな頃から学校で教わるそうだ。
この言葉を知った時、とてもいい考え方だなと思った。
必ずしも全員同じ意見である必要はない。
考え方は十人十色。
どうしても賛同できない考えに出会うことだってある。
その時に、無理やり同意したり、
相手に非難を浴びせたりするのではなく、
「私はあなたの意見とは違うけど、
そういう意見もあるんだね」と互いの意見を認め合うのだ。
ディスカッションを好む
欧米社会ならではの考え方だなと思う。
うちの店の仕事を手伝っていると、
旦那との意識の違いからケンカに発展しやすい。
丁寧さを追求する日本人気質と
大雑把で適当なカナダ人気質が衝突するのだ。
悲しいかな…これは本当にどこまで行っても平行線だ。
今日も1つのことで言い合いが勃発した。
何度も何度も繰り返しお願いしていることなのだが
彼は一向に聞く耳を持たない。
そして彼が放ったセリフが「agree to disagree」だ。
こういう実体験は言語習得にはうってつけなのだが、
この “agree to disagree” と言ってる旦那の態度が
ひっかかって仕方がない。
私が “この考え方っていいな“ と感じた時の勝手なイメージは、
自己主張をしつつも、相手の主張にもきちんと耳を傾け、
“フムフム…なるほど。そうとも言えるかもね。
でも、私はこういう理由でその意見には賛同できないな”
みたいな、紳士的な対話のやり取りだ。
もちろん主張の強い人たちのこと、
こんなヤワな言い方にはならないのは百も承知だ。
しかし、要は相手を攻撃するのではなく、
あくまでも自分の意見を主張するというスタイルだ。
実際に反論意見を言う場合は、
I understand your point but…
I see what you are saying but…
などと、相手の意見に理解を示してから反論するというのが
スマートなスタイルとされている。
し・か・し、
うちの旦那は決まって究極の結論へと、ひとっ飛びする。
「そうだよね、いつだって君が正しい。
俺が間違ってるんだ」と。
”感情的になるなよ” とよくたしなめられるが
(それは言葉の壁によるストレスの影響が大きい!)
彼こそ最初から感情的で、声のボリュームがどんどん上がり、
ただただ人の意見の批判に集中する。
それって何か違うだろ?
ネイティブ相手に英語のケンカでは勝ち目はない。
いつも相手の暴言を聞かされて終わることになる。
私は今日、反論の際のスマートなテクニックを駆使し、
I got your point but I’m just asking you・・・ と
何度も何度も繰り返した。
それが功を奏したのかどうかは分からないが、
少しだけ冷静さを取り戻した彼が言ったのが、
例の「agree to disagree」だ。
そして I appreciate your energy but・・・ と
クッションフレーズも挟みだした。
それそれ、それよ!
最初から冷静な agree to disagree の対話をしてこいやぁ!!
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