サンタが街にやってきた

トロント

12月第1週目の土曜日は
サンタクロースパレードの日。
私の住むコミュニティーで30年以上も続く
地域最大のコミュニティーイベントだ。

サンタクロースパレートといえば、
毎年11月後半にダウンタウンで開かれる
”オリジナル” のパレードが有名だ。
120年の歴史を誇る大イベントで
今年は初めてYouTubeでも配信された。

これと比べてはいけない…
しかし私たちのパレードは予算もなければ、
運営は100%地域ボランティアだというのだから
ある意味すごい。
今では6万人を超える観客が集まるイベントに成長しているという。
今日は、Olivia Chow トロント市長も参加してくれていた。
30年以上もボランティアの力でイベントを継続させてきた
地域の人のサンタにかける熱い思いが伝わってくる。

実はこの日は、あまり天気に恵まれない。
私の記憶では、昨年も一昨年も確か冷たい雨だった。
ただ不思議なのは、パレードが始まる直前には
その雨がいつも上がることだ。
確か昨年はザーザー降り。
“うわぁ、この中のパレードは可哀想すぎる…”
というほどの本降り。
見に来る人なんていないだろ… と思いきや、
雨の中、陣取りにくる家族がパラパラと出現する。
マジか?そんなにサンタが見たいのか?
何事にも冷めている私には驚きでしかない。
ところがパレードが始まるとその雨がピタリと止んだ。
恐るべしサンタ。

今年も、前日から一気に冷え込んだ。
気温はマイナス1度だが、体幹温度はマイナス9度。
パレード開始1時間前には雪もちらつき始めた。
雪はすぐに止んだが、じっと座っているだけでは寒すぎる。
防寒着で丸まると膨れた小さな子供たちは愛らしい。
しかし鼻を赤くしてサンタを待つ姿を見ると切なくなる。
そんな中、私は店の中でぬくぬくしながら
バレードを眺めている贅沢者…

旦那は今年、このパレードのボランティアに数回参加した。
各フロートのペイントなんかを手伝ったらしい。
また今朝は、6:30からフロートを倉庫から出し
出発地点へ配置する作業も手伝ってきた。
いつもの起床が9時前後の旦那にとっては、
スーパーハッスルだ。

例年に比べ、今年はパレードの規模が小さかった印象だ。
参加するにはお金がかかるので仕方ないのかもしれない。
それでも、サンタクロースを一目見ようと集まってきた
小さな子供たちの目はキラキラしていた。

そしてイベント事に冷めた私のツボをくすぐるのが、
撤退の速さ。
パレードの大トリを飾るのは当然ながら
サンタが乗ったフロートだ。
それが通り過ぎるや否や、
観客はあっという間に消えていく。
これが本当にめちゃくちゃ速い。
サンタに笑顔で手を振っていたかと思えば、
サンタが後ろ姿になった途端
アウトドアチェアをパタンとたたんで去っていく。
1秒たりとも余韻に浸ることなどしない。

昨年は、雨模様だったせいもあるかもしれないが、
サンタのフロートの後ろに普通のトラックが続き、
道路封鎖に使われていた簡易フェンスを
どんどん積み込んでいく。
夢の世界をぶった切る驚くべき演出?だった。

サンタの本番まであと2週間。
ってもう今年も終わりじゃん…

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