昔、スタバで働いてみたいなぁとか、
ローカルの個性的なカフェで働いて、
ラテアートとか身につけたいなぁとか思ったことがある。
今となってはもう思わない。立ち仕事はしんどいわ…
スタバのようなシステムがしっかりしているところもあるだろうが
(それでも日本のスタバと比べると、やっぱり相当緩いらしい)
私が働いたカフェは、まじで色々驚いた。
まずは夕方のシフトからということで、
バイトの古株の子に色々教わった。
基本的にそのカフェは、朝と夜は一人シフトで
昼間は二人の従業員が重なる時間帯がある。
その子と一緒に数回シフトに入り閉店までの流れを教わると、
すぐに鍵を渡され、一人での店閉めを任された。
え”っ?
英語もままならない来たばかりの外国人に [レジ締め+店閉め]
そんな重い責任を託して大丈夫なんかい??
信頼を得られた?ことを喜ぶべきなのか、
会社の在り方を心配するべきなのか?
そして、すぐに朝シフトも加わった。
もちろん一人のシフトだ。
店の開け方、まったく分かりませんけど…?
不安になって古株の子に聞いてみると、
「大丈夫。初日はオーナーが来てくれるから」と言う。
その言葉を信じて安心して初日を迎えた。
(当時はまだ、カナダ人の 適当さ に気付いていなかった)
出勤はまだ暗い朝6時台。(というか冬だったので、真っ暗!)
店に着いても誰もいない。
店閉めをしているので鍵は持っている。
とりあえず入ってオーナーの到着を待っていると、
真っ暗闇の中、ドアをガンガン叩く見知らぬ男が現れる。
これにはマジで動揺した。
深呼吸して目を凝らしてみると牛乳の配達人だと分かり、
恐る恐る店内に招き入れる。
ところが帰り際にお金を要求されて再び動揺が走る。
「配達と同時に代金を支払ってもらってる」と言われても、
そんなこと、私は露ほども知らない。
慌ててオーナーへ電話をする。
「初日だからあなたが来てくれると聞いていたが…」
まずは最大の質問をぶつけると、
返ってきたのは短い一言、「今日は行けない」
???
ならなぜ、「今日」私を朝のシフトに入れた??
問い詰めたいのをこらえて、次なる質問へ。
「牛乳の配達人にお金を要求されているんだけど…」
「いくら?レジのお金から支払っといて」
何てお気楽な回答だろう。
でもレジは空っぽなんですけど…
レジ締めをしているので、お金の在りかは知っている。
その店には金庫というものがなく、
従業員のみぞ知る方法で管理されていた。
レジの準備がまだなのは誰が見ても明らかだ。
そんな中、見知らぬ人の前で(しかも金を要求されているという状態で)、
秘密の隠し場所からお金を出すのは、危なすぎやしないか?
ドキドキの精神状態で、なんとかお金を払い配達人を追い出すと、
そこから一人で店の開店準備をしなければならなくなった。
英語が十分でない外国人にとって、
電話での会話が一番ハードルが高いということを知ってか知らずか、
すべての指示は電話越しに行われた。
通勤前のラッシュが、じきに始まるというのに…
自分でも本当によくやったと思う。
こんな調子で仕事が成立してしまうことに、
怒りを通り越して笑うしかなかった。
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