TrekAmerica

キャンプのことを書こうかなと思っているのだが、
昔キャンプをしながらカナダを横断した時のことを思い出し
色々と懐かしさがこみ上げてきた。
その時に利用したツアー会社がTrekAmericaだ。
今はどんなツアーがあるのかとググってみたところ、
悲しいかな… なくなってしまっていた。
コロナ禍に事業から撤退したようだ。

今はExodus Travelsという会社(こちらも1974年創業の老舗)が、
引き続きNorth Americaのexplore体験ができる旅を提供しているらしい。
カナダのツアーをざっと見てみたが、私が体験した横断ルートはなかった。

このツアー会社を知ったのは、
ワーキングホリデーを使ってバンクーバーに滞在していた時だ。
友人とロッキー山脈へ行く計画をし、情報収集に訪れた旅行会社で、
「多国籍ツアー」という面白いものもあるよと勧められた。
しかし、いつの間にか行き先がラスベガスに変わってしまい、
残念ながら参加する機会は消えてしまった。

「カナダへ行ったら、絶対ロッキー山脈へ行きたい」と思っていたのだが、
結局機会を逸してしまい、夢を果たすことなく帰国することに。
1年後にまたカナダに戻ってきたいという強い思いを抱いていたものの、
思ったほどお金がたまらず断念せざるを得なくなった。
それなら、せめて行けなかったカナディアンロッキーへ行こう!
そう思いたった時、頭の片隅に埋もれていた
「多国籍ツアー」という言葉が蘇ってきた。

一人でロッキー山脈に行くのは大変だが
ツアーに参加してしまえば、連れていってもらえる。
せっかく行くなら、カナダを横断してしまおう!と、
確か21日間かけてバンクーバーからケベックまでを旅した。
13人の多国籍 (イギリス、オーストラリア、オランダ、韓国)の旅人たちと、
全行程の運転を一手に担うグループのリーダーが運転するバンに乗りこみ、
キャンプ地を転々としながら観光をするのだ。

ほぼ毎日、テントを張り、自炊し、
翌朝にはテントをたたんでバンに積み込み、
次の場所へと向かうルーティーン。
行程のうちの一泊は、カヌーで湖を渡り、
本当に何もない大自然の中で一夜を明かした。
真っ暗闇とはこういうことかという貴重な夜も体験した。

キャンプである以上、「清潔」とは程遠いことを覚悟していたのだが、
カナダのキャンプ場がどこも整備されていて綺麗だったことに驚かされた。
シャワーもトイレも、嫌な思いを何一つせずに使うことができたのは
一番の驚きだったかもしれない。

私としては人生最大の大冒険だったと思う。
日本人のいない、頼れる友達のいない環境に身を置いて
英語をブラッシュアップしたいという気持ちもあった。
「知らない人の輪に飛び込む」という
積極性を身に着けたいという思いもあった。
正直なところ、思ったほどの変化は得られなかった。
人間の性格は、そう簡単には変えられないということか。

それでも、念願のロッキー山脈へ行き、大自然に触れ、
仲間と共に過ごした3週間は貴重な経験になった。
カナダへ行きたい!という思いを
さらに強くしてくれたのが、あの旅だった気がする。

コロナは本当に多くのものを変えてしまった…
遅ればせながら、TrekAmericaがなくなってしまったことを知り、
今日は妙にノスタルジックになっている…
旅の写真を見返したいなぁ。(実家にあるから見れないけど)

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