悲喜こもごも

オリンピック

毎度のことではあるが、
オリンピック開会式への賛否両論、色々賑わっているようだ。
そもそも「芸術」に対する価値観なんて十人十色。
万人受けするものなんて存在しないと思う。
いくつかの批評を目にしたが、「最悪」とか「最低」とか
吐き捨てるような言い方はあまり好かない。
その中で、「私には合わなかった」というコメントを出していた人がいて
私はこの人に一票をあげたい。(私の一票なんてどうでもいいだろうが)

日々、熱戦が繰り広げられているが、
カナダと日本の両方を追っているので、なかなかどうして忙しい。
女子サッカーのドローンスキャンダルで始まったカナダのオリンピック。
2勝しているのに勝ち点0なんて…
なんでそんなアホな行動に出てしまったのか。
”オリンピックには魔物がいる゛とよく言われるが、
選手はおろか、周りの人間さえも
簡単な善悪の判断すら狂わせてしまう何かがあるのだろうか?

そして、いつも先陣を切って始まる柔道。
今回も色々と起こっているが、
人の受け取り方は本当に様々なんだなと改めて思ってしまう。
2回戦で負けてしまった詩選手の号泣。
個人的には同情したし、
会場からの「ウタコール」にもグッときた。
外国で、しかも序盤での敗北にもかかわらず
会場からコールしてもらえる人なんて、そういないだろう。
これってすごくないか?

「不可解判定」っていうのも、相変わらず続いているようで、
なんとも後味が悪い。
綺麗に投げられて一本取られたのなら諦めもつくだろうが、
よく分からない状態で勝敗が決まってしまうのは
モヤモヤが残る。
第三者でさえそうなのだから、
闘っている当事者はなおさらだろう。

こういう時にいつも感じることがある。
その時の選手の態度について、
外野があーだこーだ批評するのはどうなのか?
よっぼど人としておかしい行動でないなら、
放っておいてあげたらいいのに。
何か本当に人間って面倒だなぁと思ってしまう。

そして怖い時代になったなと思うのが、SNS。
誰もが気軽にコメントを書き込めてしまうSNS。
詩選手へも心無いコメントが届いているらしい。
日本人のみならず、対戦相手の国からも
侮辱するようなコメントがあるという。
一方で、「不可解判定」で日本選手に勝った相手に
酷い言葉を書き込む日本人も大勢いるようだ。

恥ずかしい限りだ。
柔道が世界に広まり、本来の「武士道」の精神が
消えてしまったと常々嘆いている日本人が、
武士道の欠片もない行動をしている。

簡単に個人攻撃ができてしまう
何て恐ろしい時代になってしまったのだろうか。
この時代に子どもじゃなくて良かったと心の底から思う。
そして、何の才能もない平々凡々な人間に生まれてよかったとも。

オリンピックはまだ始まったばかり。
負の側面にも勝る(と信じている)
純粋なスポーツマンシップをたくさん見届けたい。

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