サービス不行き届き

海外生活

あり得んっ!!
サービスの悪さというよりも
そもそも運営の基本?がなっとらん。
こういうことに遭遇する度に
日本の “思いやり” 精神がちりばめられた
サービスのすばらしさを実感する。

トロント市内の移動における公共交通機関のメインは、
バス、地下鉄、ストリートカーだが、
長距離路線の Go train と呼ばれる電車も走っている。
主に通勤や、週末のちょっとした遠出なんかに利用され、
この電車でナイアガラに行くことも可能だ。

昨夜、旦那の兄夫婦とディナーをするために
久々に2人でダウンタウンへ向かった。
私たちの住むトロントの西の端からは、
いつものバス―地下鉄コースだと1時間以上かかるが、
この Go train を使えば半分以下の時間で到着する。
普段利用しないのは本数が少ないことと、
運賃が割高になることが大きい。
(目的地が到着する Union 駅から離れていれば
結局地下鉄に乗り換えなければならない)
今回のようなちょっとしたイベント事なんかの時に
単発で利用している。

事件は帰宅時に起こった。
予定発車時刻の10分程前になってやっと、
電車の発着ホームの番号が電光掲示板に表示された。
すると待っていた人たちが一斉にホームへ向かい始める。
うちの旦那は前日のパーティーの疲れが尾を引いており
「まだ10分あるから、このベンチに座ろうよ」と
寒いホームへ出ることを渋った。
日本の通勤電車経験が豊かな私からすれば、
疲れていて座りたいなら、ここのベンチではなく
車内じゃないのか?
早くホームに出ておかなければ、
“お主、車内では絶対に座れないぞ” である。

渋る旦那のお尻を叩いてホームへ出たが、
案の定ホームはすでに人の海。
もちろん列などできるハズもないし、
そもそも、日本のように
電車のドアが止まる位置など分かりもしない。
ホームの先頭に立っていたところで、
目の間にドアが来なければ意味はない。
先頭で車内に入れるか否かは完全なる運任せだ。

私たちが待っていたところは、
見事にドアとドアの間。
車内にやっと足を踏み入れた時にはすでに満席。
Go train はボックス席な上、2階建て。
狭い通路や、階段にも所狭しと乗客が立ちならぶ。
そして電車が発車して間もなく
驚愕のアナウンスが車内に鳴り響いた。

「Long Branch 駅は、ホームの工事のため
今から告げる番号の車両はドアが開きません
該当の車両にお乗りのお客様は、
進行方向とは逆方向へ向かって移動をしてください」

私たちが乗りこんだ車両は、ほぼ先頭。
狭い通路、階段には座っている若者たちも大勢いる。
しかも冬仕様で皆着ぶくれしている大混雑の車内を
移動しろと??
私たちが下りる予定の開かずの扉の駅は、
ここから3駅め。
民族大移動が始まった。
たまたま移動の先頭になってしまった旦那は、
「Long Brach People が通るよ~」と言いながら
人をかき分け、電車の進行方向とは逆に進んで行く。

一体どの車両まで行けばいいのか分からない。
アナウンスは1回だけ。
車両番号は連番ではないので覚えきれないどころか、
そもそも自分のいる車両番号すら見つけられない。
いちいち階段を上り下りしなければならないのも
骨が折れる。

『ドアが開かない』なんて重要な情報を
なぜ乗る前に知らせないのか?
ホームで10分も待つ時間があったのに
アナウンスもサインも一切なし。
電車が出発してから、
「さあ皆さん、移動してくださ~い」って
なんかの罰ゲームか?

ホームにサインを出すべきだし、
乗車前に繰り返し注意喚起のアナウンスをすべきだろ!
車内での大移動を強いられた Long Branch People も
口々に文句を言ってはいたが、
激怒している人がいなかったのは少々驚きだった。
何とか私たちの移動は間に合った。
しかしホームに降り立った時、
松葉づえをつきながら歩く初老の紳士が目に入った。
付き添いの女性は、「サインを置くべきよ!」と
イラ立った様子。(ごもっとも!!)

恐らくこの人もあの混雑する車内を
移動させられたのだろう。
私たちのように先頭からの移動だったら
無理だったのではないかと感じる。
(5、6車両は移動した)
もしかしたら同じような状況で
移動を諦め降りられなかった人もいるかもしれない。
あまりにも不親切すぎないか?

順番の列ができないのも
電車のドアの位置が分からないも
文化の違いと考えれば受け入れられる。
しかし、重要な情報のアナウンスは
所変われど常識の部類に入ると思うのだが、違うの??

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