カナダは日本同様に四季がある。
夏は眩しいばかりに新緑が広がり清々しい。
うちの裏庭側の窓は、後ろの家の広大な庭に面しているのだが、
この時期になると、冬の間に眠っていた大きな木々が目を覚まし、
枝の先の先まで若い緑の葉をつける。
気づけば、隣家の庭には緑のカーテンが引かれ
時おり外に干される色とりどりの洗濯物も見えなくなる。
やがてこの緑の葉が色づき、紅葉の秋がやって来る。
足元に赤いグラデーションの絨毯が広がる頃には冬の足音が聞こえ始める。
このように、はっきりとした四季のあるトロントだが、
日本のような大々的な衣替えはない。
ん~ん…
うちらが衣替えするほどの衣装を持っていない上、
収納スペースがないという説もなくはない。
しかし、一般的に1年を通して着る服はほとんど変わらない印象だ。
基本はTシャツ。
寒くなるとその上に何かを羽織るだけ。
セントラルヒーティングで屋内は冬でも暖かいため、
外出時はTシャツの上に厚手のコートを着るだけという人
(特に男性)も少なくない。
うちの旦那は整理整頓が下手なタイプだ。
何でも “ぱなし” で、物を元の場所に戻さない。
そのせいで、いつも何かを探している。
しかし突然、一気に片付けモードに入ることがある。
今まで散々放ったらかしにしていたくせに、
急に「目にしたくない」という意味不明のスイッチが入り、
大迷惑な行動に走る。
「目にしたくない」→ 「隠せばいい」という安易すぎる考えで、
何でもかんでも引きだしの奥深くや、倉庫にしまい込むのだ。
理解不能なのは、洗濯前の洋服を「隠す」ことだ。
旦那の日常着はリビングにあるクローゼットに置いてあり
それ以外は寝室のチェストの引き出しにしまってある。
リビングのクローゼットを開けた時に「目にしたくない」代物は、
チェストにしまい込まれることになる。
クローゼットには、1度着たけど洗濯するまでもないかな…
というものもある。
私としては、しばらく着ないでしまうならきちんと洗濯をしたい。
衣替えの感覚が染み付いているせいだろうか?
また、きちんとたたまずに、ただ押し込まれるのも許し難い。
しかし本人は少しも気にしない。
自分の目に入らなければそれでいいのだ。
この「目にしたくない」スイッチが入った時の
断捨離の仕方も理解に苦しむ。
昨年の秋に、急に実家へ一人で帰ることになったのだが、
私が不在の間にキッチンが被害に遭った。
カトラリー(スプーン、フォーク、ナイフ)が一掃され、
それぞれ1種類の大きさのものだけになった。
小さなスプーンやフォークのほうが便利なこともある。
数本残しておいてくれてもいいのに、全てなくなった。
増えてきていたタッパウェアもごそっと消えていた。
同じ大きさのものでも、使いふるしの物が残され、
新品のものが捨てられていたことに唖然とした。
捨てるものの選択間違ってるだろ!!!
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