頼み上手

旦那


うちの旦那は頼み上手だとつくづく思う。
ちょっとそれは失礼なのでは?と
心配してしまうことも多々あれど、
頼み事をいとも簡単に成就させてしまうその手腕には
いつも感心させられる。

私は「乗せてって~」すら簡単に言えないタチだ。
車社会のカナダでは、誰もが大抵は車で乗りつける。
公共交通機関を利用する人は少数派だ。
うちの旦那を見ていて
まずスゴイなと思ったのが車への便乗だ。
私たちは車を持っていないので
どこへ行くにも基本的に公共交通機関を利用する。
行きは自力で行くが、帰りは決まって誰かの車に便乗する。
「誰か、こっち方面の人いない?」と気軽に声をかけるのだ。
最悪なケース、同じ方面がいないこともある。
それでも声に出すことで必ず誰かしらが手を差し伸べてくれる。

これが、ビビりの私にはハードルが高い…
もし誰か察してくれる人がいれば、ありがたくお世話になるが、
自分から「誰か乗せてって~」と発することは超苦手だ。

 同じ方面の人がいなかったらどうしよう?
 迷惑じゃないかな?
 タダ乗りするのは気が引ける…
 乗せてもらっても話が続かなくて気まずい…

色々な考えが頭をよぎり、
そんなんだったら自力で帰った方が断然楽だと
”気持ち” が楽な方を選んでしまう。

一度でも乗せてもらえば、
次回からは、大抵相手が声をかけてくれるようになる。
そして旦那の場合それだけでは終わらない。
近所だと分かれば「何時にピックアップしてくれ」と
”往路” までも頼んでしまえるのだ。

あるいは慣れたグループ内であれば、
車がない新人が来たりすると
自分から積極的に配車までしてしまう。
勝手に同じ方面の人を指名して、
「乗せてやって」と頼むのだ。
いやぁ、すばらしい。その積極性。
(私のようなビビりは助かっているに違いない)

ある年の冬、クリスマスショッピングをして
結構な荷物になってしまったことがある。
行きはよいよい… ってやつで、
自転車で行ったものの帰りは厳しくなってしまった。
ところが、そんな時でも焦りはしない。
近所のピックアップトラックを持っている知人に電話をし
はるばる迎えに来てもらった。

それ以来、この殿方には事あるごとにお世話になっている。
(さすがにお金を払ってお願いしていることもある)

うちの旦那は自転車派で、
大抵のことは自転車で済ませてしまうタイプなのだが、
自分でも予想していなかった状態に陥った時は
誰かに頼むことを少しも躊躇しない。

オンラインでオーダーした
ちょっと遠いお肉屋さんに (配達をしていない)
肉を取りに行ってもらったり、
修理に出していたアンプをピックアップしてきてもらったり…
”立ってるものは親でも使え” の精神で、
「そっちへ行くならついでに寄ってくれる?」と
気軽に頼みごとができてしまう。
私には到底出来ない芸当だ。

そして、そんな旦那の横暴な頼みごとを
みんなが快く引き受けてくれる空気が、またすばらしい。
これも文化の違いだろうか。
(それとも旦那の特技だろうか…)

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