2023-2024シーズンのNBAプレーオフが
昨夜、ボストン・セルティックスの優勝で幕を閉じた。
5年前のこの時期、トロントは熱く燃えていた。
いや、トロントだけでなくカナダ全土が揺れに揺れた。
カナダ唯一のNBAチーム「Toronto Raptors」が
チャンピオンシップ初出場で初優勝をもぎとったのだ。
カナダはアイスホッケーの国として知られている。
国技の一つでもあり (もう一つはラクロス)
アイスホッケー人気は絶大だ。
そんな中、「We The North」を合言葉に
2014年に始まったカナダ全土を巻き込むキャンペーンが
実を結んだ瞬間だった。
優勝パレードは月曜日だったにもかかわらず、(なぜ月曜日?)
沿道に集まった観衆は100万人とも200万人とも言われている。
パレードの出発は朝10:00。
「病欠を取らなければならない」と
冗談めかしてニュースでも取り上げられていたが、本当にその通りだ。
ただ、実際には多くの職場が快く”病欠”を受け入れてくれていたように思う。
何を隠そう、私も仕事よりパレードを取った一人だ。
私がラプターズファンなのを知っている同僚は、
午後からの出勤を快く受け入れてくれた。
そして当日、もう一人の自称“にわかファン”の同僚と、
パレードスタート地点で待ち合わせをした。
ところがすんごい人混みで最後まで落ち合うことができず、
結局、それぞれ一人でパレードを楽しむことになった。
それも今となってはいい思い出だ。
この5年で、チームの顔ぶれはガラリと変わった。
優勝当時の選手は、今はもう一人しか残っていない…
一人また一人と応援していた選手がチームを去っていくにつれて、
興味がだんだんと薄れていく。
特に思い入れの強かった選手が去ったあとは、
心にぽっかり穴が開き、心から楽しめなくなった。
そして今シーズン、何とか私の心をつないでいた選手たちが
一気に全員去ってしまい、全く知らないチームになってしまった。
この選手のトレードが激しいのも北米プロスポーツならではだろう。
シーズン途中でもどんどん入れ替わる。
正に、「昨日の友は今日の敵」だ。
めまぐるしく入れ替わる選手に
ファンとしては気持ちが追いついていかない。
Raptorsには”Superfan“として超有名なファンがいる。
1995年のチーム創設以来、ホームゲームを1日も欠かすことなく
コートサイドで見守ってきたというアツイ人だ。
彼こそバスケットボールというスポーツに惚れ込み、
チームに恋をした正真正銘のファンなのだろう。
それに比べたら、結局は私も ”にわかファン” ということか…
今シーズンほどNBAの試合を見なかった年はない。
そして、チャンピオンシップのゲームを1試合もまともに見ないまま
シーズンの幕が下りた。
今年秋のシーズン開幕までに、
自分が思い入れることのできる新たなアイドルを見つけられるだろうか…
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