歳の差

言葉

日頃は歳など気にすることなく気ままに生きている。
その点ではカナダはとても暮らしやすい。
老いも若きも皆同じだ。
好きなことの1つに、夏になると誰もかれもが
ショートパンツをはける環境というのがある。
嫌いなら、もちろん無理にはく必要などない。
ワンピースが好きな人もいるだろう。
ざっくりとしたロングパンツが好みの人もいるだろう。
思いのまま自分の着たいものを着ればいい。

日本だと、もう足を出せる歳じゃない… という感じで、
ショートパンツをはかなくなる。
というより、人目を気にしてはけなく・・・・なる。
いくつになったって暑いんだから、
ショートパンツでいいじゃないか!
このおおらかさ大歓迎だ。

年齢を忘れて生活できるカナダではあるが、
もちろん、年齢差を突きつけられる瞬間もある。
つい最近も一緒にバレーをしているメンバーが
たまたま彼女の両親の生まれた年を話題にした。
その場の誰もが、一瞬固まった。
彼女の両親は私たちと同世代もしくはさらに若いのだ。
長くプレーしていると、そういうことになるわなぁ…

ジェネレーションギャップが如実に現れるのは
良くも悪くも “言葉” ではないだろうか。
私はよく、この地雷を踏む。
自分でも ”この言葉は古い” と自覚した上で使った時は、
揚げ足を取られても少しも驚かない。
そうだよねぇ、古すぎたよねと同調できる。
ただ、何の気なしに口にした言葉で
空気を一瞬凍らせた時は、
さすがに歳の差を感じずにはいられない。
相手の反応が1秒遅れた瞬間、「地雷」を踏んだと気づく。
「今、地雷踏んだ?」と問うと一気に爆笑に変わる。
そんなことが日常的によく発生する。

昔、日本人の友達と話していて、
「ベビーカー」という言葉がどうしても出てこなかった。
カナダへ来てからベビーカーは英語ではなく、
英語では「ストローラー」ということを知った。
そのせいか、頭の中の絵ずらはベビーカーなのだが、
名前はストローラーしか浮かんでこなない。
英語かぶれは印象が悪いという思いがよぎり、
苦肉の策で「乳母車」と言ったところ大爆笑された。
そらぁ、笑ううわな。
自分の脳も ”違う” って叫んでたもん。
昭和の時代には普通だった言葉だが、
”ウバ” という響きもそうだが、
字にしてみるとなかなかスゴイ乗り物に思えてくる。

言葉は生き物とはよく言うが本当にそのとおりで、
時代と共に使い方が変化していくこともあれば、
時代を反映した流行り言葉も多く存在する。
日本を離れている時間が長くなるにつれて、
流行り言葉にはすっかり疎くなる。
特に短縮された言葉はもはや意味不明だ。
これからますますグーグル先生のお世話になることだろう。
ジェネレーションギャップにいい刺激をもらいつつ、
常に新しいことを吸収できる柔軟さを
持ち続けていたいものだ。

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