パリオリンピックは、いろいろ騒動がありながらも
今日も各種目で熱戦が繰り広げられている。
女子サッカーチームのドローンスキャンダルで、
カナダが20万スイスフラン(約3500万円)の
罰金を科せられたのは記憶に新しい。
罰金と言えば、私はカナダに来てから3回も違反切符を切られている。
日本では1度も経験したことがないので、これは驚くべき数字だろう。
その内1回は、切符を切ったオフィサーが、
「こういうことになるから、次は気をつけるように!」と
その切符を目の前で破棄してくれた。
それはカナダに来て初日か2日目のこと。
バンクーバーのSkyTrainの乗車の仕方が分からず、
1枚の乗車チケットを手に握りしめて乗っていた時だ。
抜き打ちの検査員?が乗車してきて、
スタンプが押されていないチケットを持っていた私は、
次の駅で容赦なく降ろされた。
本来なら駅改札で、
乗車チケットにスタンプを押さなければならないのだが
無人の改札でどうするのか分からずそのまま通過していた。
もう一人、私と一緒に降ろされたのは子連れの若いママだった。
名前や、滞在先、クレジットカードナンバーなどを控えられ、
(身分証を携帯していなかったので)
違反チケットにすべてを記載した後に、
大きくバツ印をつけ、そのチケットを渡された。
電車を降ろされた瞬間から、
チキンの私の心臓は、もうほとんど口から飛び出し
目に見えない糸で辛うじて引き留めているような状態だ。
サングラスをしているオフィサーの顔色は全く読めず、
淡々と一連の手続きが進められていく、
永遠にも感じる緊張の時間は
私のようなビビリへの抑止効果としては強烈すぎる。
私の「来たばかりでやり方が分からなかった」という言い分を
最終的には考慮してくれたのか見逃してくれた。
そして再び、縁あってトロントへ。
2回目は、私の友人の披露宴に旦那と共に出席した日だ。
披露宴からの帰り道、旦那はお酒も入って少し上機嫌。
一番近いストリートカーの停留所はちょうど信号の手前にあった。
片側2車線の道路で、ストリートカーは中央寄りを走るため、
乗るには1車線分を渡る必要がある。
到着したストリートカーに乗り込もうとして
私たちはすでにステップに足をかけていた。
その時、手前の車線に滑り込んできた覆面パトカーに制止された。
「そこの2人、降りて来い!」と。
私たちの後に続く客もいたのだが、私たち2人だけが呼び戻された。
”ストリートカーが完全に止まる前に車道へ出た” のが理由だという。
いやいやちょっと待ってくれ。
厳密な道路交通法は、そうなのかもしれない。
しかしこの現象は日常的に起こっていている。
(ストリートカーが来ると、
乗客がわぁぁぁと群がる感じを想像してもらうとイメージが湧きやすい)
“ストリートカーが完全に停車してドアを開ける前に車道に出たら罰金”
ということを知っている人が果たしてどれだけいるのか疑問だ。
そんなんで違反切符を切っていたら、毎日数百人が罰金の刑だ。
実際に現役の警官である友人に言うと、
「それはやり過ぎだ」と言っていた。
納得のいかない旦那は、法廷で闘うつもりでいたが、
出廷の日に、勤務先のボスの意地悪で出廷できなくなり、
罰金を支払う羽目になった。
あの時、律儀になぜストリートカーを降りてしまったのか…
降りてなければ何事もなくストリートカーは発進していたかもしれない。
旦那が後になって、そうつぶやいた。
もし、そうしていたらどうなっていたのだろう。
あの警官はサイレンを鳴らして追ってきたのだろうか…?
次回へつづく。
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