お上品

旦那

うちの旦那のお上品さに時々ビビることがある。
一体全体どこぞの貴族の出身か?と
問いたくなるお上品さだ。

始めてアメリカに旅行した時、
食事のボリュームの違いに驚いた。
単なるバーガーショップでも
その豪快さは桁外れだ。
ドリンクのデカさ。
トレー一杯にばらまかれるフライドポテト。
これでもかと投げられるケチャップの袋。
そりゃ、この体形になるよね…
と、周りを見回して妙に納得してしまう。

それと比べると、
カナダはまだまだ節度があるように感じる。
アメリカのボリューミーさはカナダ人も
”あり得ない”と揶揄するくらいだ。
日本と比べればカナダも何かと大きい/多いが、
ファーストフードのポテトも
アメリカで体験したようなお店には
出会ったことはない。
それなりのきちんとしたサイズで提供されている。
飲み物のサイズは相変わらず大きくて慣れないが、
あまり利用しないので
個人的にはそれほど問題はない。

肉は基本的に厚みのあるブロック。
私が愛してやまない豚こまとは大違いだ。
パブの定番メニューであるバーガーも、
どうやって食べんねん?って
思わず関西弁で言いたくなるような(なぜ?)
高さ20cmはあろうか…
という代物が出てくることがある。
そんなバーガーをいとも簡単に食べるカナダ人。
うちの旦那も、もちろんその例に漏れることはない。

ところが、時に不思議な現象が起こる。
私が今までに作った日本食で、
唯一最初から旦那のお気に召したのがカレーと牛丼だ。
この2つだけは珍しくリクエストが入る。
(うちは旦那がシェフなので私の出番はあまりない)
カレーと言えば、
大きなジャガイモがゴロゴロした
『男のカレー』なるものもこの世には存在する。
私は人参にはあまり主張してもらいたくないが、
ジャガイモは結構大きめが好みである。
とはいえ、作る時はちょっと控え目に
一口サイズにカットする。
ところが旦那はその一口サイズのイモでさえ
スプーンで2つ、3つに分解しながら口へ放り込む。

そしてもっとびっくりしたのは餃子。
ここ1、2年で急に興味を持ちだしたのだが、
焼き餃子にして出すと、こともあろうに、
ナイフを要求された。

・・・

旦那と比べたら、はるかに小さい口を持つ私でさえ
一口で食べてしまえる大きさの餃子を
お上品にナイフで切ってお口へ運ぶ。
その光景たるや、何とも滑稽である。
これこそナイフ文化のなせる業なのだろうか?

ちなみに「なぜなのか」聞いてみると、
「大きい」のだそうだ。
私には理解できない謎の1つである。

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