罰金①からの続き。
現役の警察官と話してつ学んだことがある。
それは「身分証は誰でも常に携帯していなければならない」ということだ。
これは、外国人だからとかは一切関係ない。
旦那と外出する時はお財布を持ち出さないことが多い私は、
身分証がない状態だ。気をつけねばと思っている。
さて3回目の罰金のワナは、
久しぶりに友人とご飯に出かけた日に待ち受けていた。
トロントの交通機関に新しい乗車ルールが導入されたばかりだった。
Proof of payment (POP)と呼ばれるものが
より重要視されるようになったのだが、
それまでも現金やトークンで乗車していた私には、
POPは常に必要なもので、何ら変わることはないハズだった…
元々、バス/ストリートカーは
乗車時に運転手の横の料金箱に現金またはトークンを入れ、
それと引き換えにトランスラファ―と呼ばれる紙切れをもらう。
要はそれがPOPになるのだ。
定期を持っている人にトランスファーは必要ないが、
現金やトークン、回数券を使う人は、
当然ながら払ったという証明がいる。
そんなことは百も承知だ。
ところが、その日出かけた中華街から乗り込んだストリートカーは
導入されたばかりの新型車両で、運転席が完全に隔離された作りだった。
初めて新型車両に乗った私は、そんなこと露ほども知らない。
友人二人は定期を持っていたが、私はトークンだったため、
友人と別れ、(定期の人はどのドアからも乗車できる)
わざわざ私だけ先頭の入り口から乗車した。
POPをもらうためだ。
トークンを手にして乗り込んだはいいが、
トークンを入れる料金箱もなければ、
運転手に話しかけることもできない。
金曜の夜でストリートカーは満員で身動きも取れない。
トークンを握りしめたままストリートカーは終点の駅に到着する。
そこには甘い汁を吸おうと、3人のオフィサーが待ち構えていた。
オフィサーに、「乗る前、もしくは車内に設置されている券売機で
POPを取らなければならない」と言われた。
バス停や、車内にそんなものが設置されているなんて知らない。
そもそも初めて新型車両というものを目にし、
運転席が隔離されていることすら知らなかった。
しかも満員の車内。
短い区間の間にその券売機までどうやって行けと言うのか。
私は散々食い下がった。
握りしめたトークンを見せながら、
払う気でいたのに払う場所がなかっただけだと主張した。
しかしオフィサーは一切聞く耳を持たず、
冷酷にチケットを発行すると私に突き付けてきた。
私はしばらく怒りが収まらなかった。
カナダは、全部完成してから始めるのではなく、
始めてから徐々に全体を完成させていく傾向があると感じる。
この新型ストリートカーもダウンタウンにある路線にまず導入され、
新ルールが適応されたが、他の路線はしばらくの間古いままいで、
いつも通り運転手からPOPを手にしていた。
つまり、ダウンタウンには日頃行かない、
あるいは日頃ストリートカーを利用しない人は、
この罠にまんまとかかってしまうという訳だ。
あるカナダ人が言っていた。
「そういう理不尽な取り締まりの時は、
オフィサーに目を合わせちゃダメ。
無視して足早にその場を去るのみ」と。
彼らは後を追っかけてくることまではしないのだとか…
確かに、前回の罰金時といい今回といい、
オフィサーに素直に反応してしまったのが
1つの失敗だったのかもしれない。
本当に追いかけてこないのかはわからないが…
そして今回も、法廷で闘う準備をしていたのだが、
またしてもその機会を逃し罰金を払う羽目に。
ただ減額することには成功した。
はっきりと覚えていないのだが、
最初の罰金額は$140~150くらいだったと記憶している。
信じられない額だ。
それを$80に減額してもらうことになった。
面倒だが、理不尽な罰金は闘う価値ありだと思う。
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