引っかかった。
7.50ドル。お会計時に発覚した有料の水。
ってか、もっと早くに気づけよって話なのだが、
久々の再会で話に花が咲き、
周りやサーバーの動きにあまりにも無頓着すぎた。
水道水を普通に飲めるトロントで、
水にお金を払うという失態を犯した
トロント在住10年を超える女子3人…
大爆笑である。
席に案内され、まだコートも脱ぎ終わらないうちに、
陽気なサーバーのオジさんに
「sparkling water or flat water?」と聞かれた。
一番英語が堪能な友人の1人が
「flat water」と答えた。
私は炭酸があまり好きではないので、
彼女の選択に異議はなく、目でOKの合図を送った。
“flat water” という言葉は初めて耳にしたのだが、
sparkling (炭酸)に対しての flat と言われれば、
何となくノーマルな水なのだろうと
彼女も私も解釈していた。
席に腰を下ろすや否や、会話が怒涛のように始まり
サーバーのオジさんが水を持ってきて注いでくれている姿を
目の端でとらえながらも、
私たち女子の会話はとめどなく流れていた。
お洒落なレストランでは、
水がお洒落なボトルに入って出てくるのはよくあることだ。
このお店も、ワインのようなきれいなボトルで出てきたが、
”さすが、お洒落” 程度にしか思わなかった。
いやいや、本当ならここで気づくべきだろう。
私たちは2つの大きなポイントをいとも簡単に見逃していた。
1.ボトルにラベルが貼ってあった。
まさにワインのようなラベルがしっかり貼られていた。
2.サーバーが水を持ってきて注ぐ時に
ボトルの蓋を捻って開けていた。
まさに売られている飲料水の蓋と同じ。
今思えば、なぜ気づかなかったのか本当に謎。
食事も進み、飲み水がなくなったので、
「お水をください」と普通にお願いした。
そして2度目も
しゃあしゃあと同じボトルを持ってきたサーバーが
私たちの空のグラスに水を注いでくれる。
つまり、私たちはまったく気づかぬまま
有料の水を2本も頼んでしまったのだ。
1人はグラスワインを飲んでいたが、
私たち2人はまったくのシラフだ。
提供されていたお水はこちら
どうもトスカーナから
はるばるやって来たお水らしい。
確かにカルキ臭さなんかもまったくなく
おいしい水だったのは間違いない。
帰り際、すれ違ったサーバーのオジさんの手には、
Tap water (水道水)を入れた大きなジャーが…
それで他のテーブルの空になったグラスを
たっぷりの水で満たしていた。
もう、笑うしかない。
『Today’s new word: flat water』 (もちろん有料)
またもう1つの教訓として、水が要るかを聞かれたら、
「Tap waterでいいんですけど」と
自分から言う必要があるということだ。
オジさんの営業力にまんまとしてやられた。
それ以外は花丸のお店だ。
Eglinton 駅から北へ徒歩5分のところにある SIP Wine Bar
お店の雰囲気もお洒落で素敵だし、食事もおいしかった。
パスタ、ピザ、サラダを1品ずつ、
そしてデザートのティラミスを
全部3人でシェアして、1人$40ほど。
(してやられた有料の水2本を含む)
外食が高い今のご時世… こんなものだろう。
サーバーもフレンドリーで
イタリア流の食べ方をちらりと教えてくれたり
メニューについても詳しく説明してくれたり。
とてもお勧めのイタリアンレストランだ。
ただ、くれぐれも有料の水に引っかからないようにご注意を。