私は昔から揚げ物はあまり好きじゃない。
もちろんおいしいのは知っている。
唐揚げやとんかつなど、食べたくなることもある。
ただ、たまに食べるからおいしいのであって、
頻繁に食べたいとは思わない。
日本にはフライ料理がたくさんある。
エビフライ、アジフライ、カキフライ…
なんでもフライになりうる。
コロッケやメンチかつ、てんぷらだって揚げ物だ。
家庭料理として日常にすっかり溶け込んでいる。
しかし、カナダに来てからは、
自分が作りさえしなければ
毎日の食生活の中で
揚げ物に出会うことは少ない。
(まあ、外食時のチキンウィングの出没度は桁外れだが…)
たまに、とんかつ食べたいな…と思っても、
油の処理が面倒なのでなかなか作る気になれないのだが、
今年初めの帰国時に『固めるテンプル』を買ってきた。
これで食べたくなったらいつでも作れる。
と、準備は整ったものの、結局開封することなく
今年もすでに10月になろうとしている。
そして、先日ついに出番がやってきた。
旦那が私の握りこぶし大の骨付きチキンを買ってきて、
Deep fryにすると張り切っていた。
油が足りないと言って買いに出かけようとする彼に、
”Deep fry”といえども、「そんなに油はいらない!」と
助言するが、いつものこと。
まったく聞く耳を持たない。
うちで一番深くて大きな鍋に油をとくとくと注ぐ。
油がいい具合に熱くなってきたところで、
衣をつけたチキンを次々と投入していく。
おいおい、そんなに一気にぶっこんだら
油の温度が下がっちまうぞ!
しかも特大サイズの骨付きチキン。
中まで火が通るのか疑問…
案の定、お皿に載って最初に出てきたお肉は不合格。
油の海に再度放り込まれた。
油めっちゃ吸いこんでそう…
もうそれだけで胸やけが。
そんなこんなで、何とか夕食を終えた。
さてさて、ここまではいい。
本人は、Deep fryのチキンを
一度自分で作ってみたかったらしい。
それはそうと、この大量の油の処理を
どうするつもりだったのか?
ごみ箱には空になった2本の油のボトルがある。
1本約960ml。
使いかけだったボトルは、
1/3から半分くらい残っていた気がする。
私が買ってきた固めるテンプルのパッケージには
1袋650mlという記載が…
2袋で足りるのか3袋入れた方がいいのか?
使った油の量を今更測るすべはない。
4袋しか入っていないテンプル。
トンカツなんかを食べたくなったら
油の処理を気にせず作るためにと買ってきたテンプルちゃん。
自分の料理をする前に消えてしまう危機。
結局、肉が油を吸っているのだからと
2袋で賭けに出た。
しかしまったく固まる気配が見えず、
失敗したかな?(=2袋ムダになった!)と
少し傷心気味で就寝。
しかし、朝になると
見事に鍋の中身が固まってくれていた。
テンプルさんステキ!!
それを見た旦那に「Good job!」と褒められた?が、
この優秀すぎるテンプルちゃんがいなかったら、
あの大量の油を一体どうするつもりだったのだろうか。
最大の謎である。
揚げ物

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