ツボの違い

笑うツボ、感動のツボ、考え方のツボ…
色んなツボがあると思うが、本当に人それぞれだ。
こちらの人の笑いのツボは、日本人の私とは違うことが多い。
シンプソンズもそうなのだが、
サウスパークという人気アニメも私には面白さがよく分からない。

昨日は、旦那と一緒に Art Gallery of Ontario (AGO) へ行ってきた。
図書館カードを利用して一人$30の入場料がそれぞれ無料に。
二人で$60ドルが浮いたのはなかなか大きい。
そして主に絵画を鑑賞してきた。
残念ながら私は芸術的センスを持ち合わせていないので、
写実的なものは好きだが、抽象的なものは良さがあまり分からない。
ピカソはまるで理解できないし、
今日見た中にも、子どもの鉛筆の落書きのようなものや、
廃材を並べただけのような展示物など、
何故それらが高く評価されているのか理解できない
謎の芸術作品が色々あった。
うちの旦那が好きなマーク・ロスコの抽象画も展示されていた。
たくさんあった抽象画の中では、私的にもこれが一番良かった。

理解しやすい写実的な絵画もたくさんあったが、
細かいところまでよく描いてあるなと感心することはあっても、
私の ”ツボ” をくすぐるものには出会えなかった。
昔、Distillary district で見かけてすごく気に入った風景画がある。
吸い込まれるように、しばらくその前で立ちすくんでしまった。
画家の名前をメモらなかったことが悔やまれる。
それ以降、その画家の絵には出会えていない…

行き帰りともストリートカーを利用したのだが、
乗車券の券売機の前に座ったこともあり、
改めてまじまじと券売機を眺めていて気づいたことがある。
画面にヘッドフォンの小さなアイコンが表示されていた。
そして画面の下部には、イヤフォンを差し込めそうな穴がある。
ということは、そこにイヤフォンを差し込めば、
おそらく画面説明かなんかを聞けるのだろう。

「え、そこ??」と思ってしまったのは私だけだろうか?
この券売機、前にも書いたがお釣りが出ない
$3.35ピッタリのコインを入れないと、
後は食べられてしまう。
お札やクレジットカードはそもそも使用できない。
使えるのは小銭だけだ。
開発の優先度からしたらヘッドフォンを使えるサービスより、
釣銭じゃないだろうか?
ここでも思考のツボの違いをまざまざと感じてしまった。

笑うのも、感動するのも、怒るのも、悲しむのも
人それぞれポイントが違うのがおもしろい。
ただそれは批判や中傷を招く引き金となる危うさを秘めている…

英語には、“Agree to disagree” (見解の相違を認め合う) という言葉がある。
必ずしも妥協する必要はなく
喧々囂々と意見を交わして平行線のままでもいいという考え方だ。
“個”を大事にする欧米らしい思考だが、とてもいいと思う。
この先もずっと、見解の相違を認め合いながら、
おおらかに生きたいものだ。

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