時々、”ひとり” について考えをめぐらすことがある。
もともとあまり結婚願望が無かった私は、
漠然と”自分は一生一人で生きていくのかなぁ”と思っていた。
大勢の中にいるより一人でいる方が落ち着くし、
1日中、誰とも話さなくても平気だ。
少しも寂しさを感じないと言えばウソになるが、
一人生活の気楽さの方が断然優位に立つ。
ただそれは、少なくともいざという時には
つながることのできる誰か (家族) がいるという
心のよりどころがあってこそ成り立っているのだと思う。
昨夜オリジナルの [エイリアン] を見た。
最新の [エイリアン:ロムルス] を見る前に
ストーリーをおさらいするためだ。
基本的にホラー映画は嫌いで見ないのだが、
なぜかエイリアンは一通り見たことがある。
エンディングに近づくにつれ
”ひとり” というキーワードが頭をよぎった。
本当に誰もいない場所での ”ひとり” はキツすぎる…
あまりにも有名すぎるエイリアンのリプリー
(シガニー・ウィーバー)はもとより
オデッセイ(The Martian)のマット・デイモンや、
キャスト・アウェイ(Cast Away)のトム・ハンクスのような強さは
私にはないなとつくづく思う。
ちょっと異次元な ”ひとり環境” に話が飛んでしまったが、
歳を重ねるにつれ一人暮らしの怖さを感じるようになった。
寂しさというより ”怖さ” だ。
ちょうど姉からLINEが届いた。
最近体調を崩していた中で色々と無理がたたり、
ある晩、突然息ができないほどの咳に見舞われ
死がちらついたという。
縁起でもないが、その感覚は紛れもない事実だろう。
昔、よく母がむせて咳をする姿を見て心配したが、
若い自分には、どうしたらそこまでひどくなるのか分からなかった。
しかし、今ならよく分かる。
母が苦しんでいたのは、これかと…
だから姉の言う、「呼吸できない咳」というのも想像に難くない。
姉は何とかタクシーを呼び救急病院に自力で辿り着き
事なきを得たそうだ。
人生も半ばを過ぎると、
”昔はこんなことなかったのに” と思うことが増えてくる。
まさにそれが老化現象と言われるものなのだろう。
身体のあちこちが傷みはじめると弱気にもなる。
そんな時、同居人が一人でもいてくれることは
精神的にとても大きい気がする。
ひとりでも寂しくなんかないさ!と思っていたが、
何かあった時に誰にも気づいてもらえないって
めちゃくちゃ怖くないか…と最近は強く感じるようになった。
ははは…私も歳をとったもんだ。
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