トロントは夏が一番いい季節だ。
カフェでもレストランでも、皆こぞってパティオのテーブル席を選び、
これでもかっ!というほど太陽の光を貪欲に浴びようとする。
これは寒くて長い冬が、まさに人間の本能を刺激する結果と言えよう。
日も長いので、外で過ごせる時間も増え
アウトドアを存分に楽しむことができる。
日本にいた時は、好きな季節に “夏” を挙げることは絶対になかった。
しかしカナダに来てからは、好きな季節は断然 “夏” だ。
カナダ人の多くも、それに関しては同意見らしい。
夏のバケーションはわざわざ海外へ行かずに快適な国内で過ごす。
そして極寒の冬になると、暖かいところへと脱出していく。
つまりカナダ人に必要なのは避暑地ならぬ避寒地だ。
その快適な夏なのだが、私には天敵がいる。
「虫」だ。
とにかく、他の誰よりも虫を引き寄せる。
日本での話だが、
ある夏の夕方、七分丈のパンツをはいて外にいたところ、
足首からふくらはぎにかけて肌が露出している箇所に集中攻撃を受け、
30分足らずで両足合わせて30ヵ所近く刺されたことがある。
一緒にいた友達は2、3ヵ所しか刺されていないのにだ。
蚊だけにとどまらない。
この週末、田舎町のビーチを昼間に散策中、
手首付近に刺すような痛みを感じ ”ギャ~!” と声を上げた。
犯人はハエだった。
振り払った数秒後に、今度は肘の辺りにチクリ。
「刺された!」と叫んだところ、
「刺してなんかいないよ、ちょっとぶつかっただけだ」と、
旦那に笑い飛ばされた。
いやいや奴は完全に私の腕に “着地” して、刺しやがった。
その証拠に数分後にはかゆみが発生。
蚊に刺されたように赤い斑点が膨らみ始めた。
この虫刺されは、年を重ねるごとにひどくなり、
刺された箇所が異常に腫れるようになってきている。
夏はTシャツ、ショートパンツ、ビーサンで出かけたいところだが、
特に夕方パティオでの食事等では完全防備が必要になる。
ジーンズに長めのソックス、スニーカー、長袖のパーカー。
面倒だが、背に腹は代えられない。
蜂にアレルギーがあり、エピペン*を持ち歩いている友人がいる。
(*アナフィラキシー補助治療剤 )
考えたこともなかったが、自分はどうなんだろうか?
刺されたことがないので分からないが、
蚊ごときでこんなに腫れる私は、蜂に刺されたらどうなるのだろう?
ちょっと不安になる…
しかし何はともあれ、虫刺されを除けば最高の季節である。
悲しいかなトロントの夏は短い。存分に日を浴びて楽しまなければ!
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