昨日、珍しく酔っぱらって
まともに歩けない人を目撃した。
なんか歩道でフラフラしているなと思ったら、
コテンと尻もちをつき、惰性で大の字になってしまうほど。
通りすがりの人に「大丈夫ですか?」と声を掛けられても、
何が起こったか分からないようでキョトンとした顔をしている。
カナダでは、このような光景を見かけることは珍しい。
アルコール耐性が強い人が多いというのが
最も大きな理由だとは思うが、
酔っぱらっていると判断されると、
お酒を出してもらえないことも関係していると思う。
サーバーはお客の酔っているサインを見極め、
アルコール類の提供をストップしなければならない。
しかし、大抵の人は自分の許容量をきちんと把握しており、
飲み方がとてもきれいだ。
仲間が何杯飲もうと、つられることはない。
他人にもっと飲むよう強要することもない。
「初めの一杯はみんなビールで…」という
あの連帯的な習慣も存在しない。
私は、この最初から
各自が好きな飲み物を注文するスタイルが好きだ。
他人に合わせる必要はなく、自分の好きな銘柄/ドリンクを選び、
飲むペースと摂取量をしっかり把握しながらお酒を楽しむ。
実にスマートだ。
ピッチャーでの注文をあまり見かけないのも納得だ。
ピッチャーで、しかもどんどん他人に注がれては
自分の摂取量を把握できない。
自分の食べたい物を食べ、飲みたい物を飲む。
だからこそお会計も簡潔明瞭。
「えっ… 飲んでない (食べてない)のにこの出費?」
というモヤモヤが残らない。
私はお酒が弱いのでお酒の席は苦手なのだが、
カナダへ来てからは嫌な思いをしたことがない。
よく考えれば、パブに車で乗りつけてビールを飲むのだから、
おかしな話ではある。
ただ飲酒運転の基準は日本よりも緩い。
それも耐性が強いという下地があってこそなのだろう。
もちろんすべての人がそうだとは言わないが、
少なくとも私の周りの人たちは、
自分が運転して帰宅できる量をきちんと把握し、
深酒をしないし、他人に強要することもない。
日頃カナダ人に対していろいろ腹を立てることも多いが、
このお酒の飲み方は、私が好きなカナダの一面だ。
お酒の飲み方

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